後継者不在による廃業リスクや、事業拡大・新規参入を目的とした買収・資本提携など、M&Aへのニーズは中小企業から大企業まで幅広い規模・業種に広がっています。一方で、M&Aは企業価値評価・法務・税務・交渉など多岐にわたる専門知識が必要であり、自社単独で進めることが難しいケースも少なくありません。
M&A支援サービスには、売り手・買い手のマッチングを担う仲介会社から、特定の依頼者に寄り添うアドバイザリー、後継者問題に特化した事業承継支援まで、目的や課題に応じた選択肢があります。どの種類のサービスが自社に適しているかを正しく理解することが、M&Aを成功に導く第一歩です。
本記事では、M&A支援サービスを専門領域別に分類し、それぞれの特徴と支援会社の選び方を解説します。M&Aや事業承継の検討にお役立てください。
- M&A支援には「仲介」「アドバイザリー」「事業承継支援」の3種類がある
- 仲介とアドバイザリー(FA)では役割・立場・費用体系が異なる
- 業種・規模・目的に合った実績を持つ会社を選ぶことが成否の鍵になる
- 費用体系の透明性と情報管理体制の確認が契約前に不可欠
- M&Aは一度きりの重大な経営判断であり、信頼できるパートナー選びが成果を左右する
M&A支援サービスの種類と選び方を正しく把握することで、自社の目的・フェーズに合った支援会社との連携をスムーズに進めることができます。
M&Aとは
M&Aとは、Merger(合併)とAcquisition(買収)の頭文字を取った言葉で、企業同士の合併・買収・資本参加など、経営権や事業の移転を伴う取引の総称です。単なる規模拡大の手段にとどまらず、新規事業への参入・人材・技術・顧客基盤の獲得など、さまざまな経営課題の解決手段として活用されています。
M&A支援が求められる背景
国内では経営者の高齢化と後継者不足を背景に、中小企業を中心に事業承継問題が深刻化しています。一方、事業拡大や市場変化への対応を目的に、買収・資本提携によって成長を加速させる企業も増えており、売り手・買い手双方でM&Aの活用ニーズが高まっています。こうした状況を受け、仲介・アドバイザリー・承継支援など、M&Aに関わる専門サービスの需要も拡大しています。
M&A支援の主な種類
M&A支援サービスは、支援内容によって以下のように分類できます。
| 種類 | 主なサービス内容 |
| M&A仲介・マッチング | 売り手・買い手双方の交渉支援、条件調整、成約までの一貫サポートなど |
| M&Aアドバイザリー・戦略支援 | バリュエーション、デューデリジェンス(DD)、FA(財務アドバイザー)支援など |
| 事業承継支援 | 後継者不在の中小企業向けに、第三者承継・親族外承継をサポートするサービスなど |
おすすめのM&A支援会社
M&A支援を手がける会社は、仲介・アドバイザリー・事業承継支援など、それぞれ得意とする領域や対応規模が異なります。取引の目的が「買収による事業拡大」なのか「後継者問題の解決」なのかによって、適切な支援会社の種類も変わります。
以下では、専門領域別におすすめのM&A支援会社を紹介します。自社の状況や目的と照らし合わせながら参考にしてください。
M&A仲介・マッチング
売り手企業と買い手企業の間に立ち、候補先の選定から条件交渉・契約締結まで一貫してサポートする会社です。双方の意向を調整しながら成約を目指す役割を担い、業種・規模・エリアを問わず幅広い案件に対応しています。M&Aを初めて検討する企業や、自社での相手先探しが難しい場合に適しています。
みつきコンサルティング

みつきコンサルティングは、みつき税理士法人を母体とする会計事務所系のM&A仲介会社です。売り手・買い手双方の間に立ち、候補先の選定から条件交渉、成約に至るまでを一貫してサポートしており、業種・規模を問わず幅広い中小企業のM&Aニーズに対応しています。
同社の特徴は、公認会計士や税理士が企業価値評価や税務スキーム設計に直接関与する点にあります。財務・税務の専門的な視点を仲介プロセスに組み込むことで、精度の高いデューデリジェンスと、譲渡側の税負担を抑えた手取り額の最大化を実現しています。また、着手金・中間金が一切かからない完全成功報酬制を採用しているため、依頼者は初期費用のリスクを負うことなく相談を進めることが可能です。
M&A仲介サービスの詳細や仲介会社選びの基準については、「おすすめのM&A仲介会社とは?売り手が知るべき業者の実態を紹介」でも解説されています。
M&Aアドバイザリー・戦略支援
売り手・買い手いずれかの立場に立ち、M&A戦略の策定からバリュエーション(企業価値評価)・デューデリジェンス(DD)・条件交渉支援まで、専門的な観点からアドバイスを行う会社です。FA(財務アドバイザー)として依頼者の利益を最大化することを主眼に置いており、大型案件や複雑なスキームへの対応力が求められる場面で特に力を発揮します。
事業承継支援
後継者不在や廃業リスクを抱える中小企業に対し、M&Aを活用した第三者承継・親族外承継を支援する会社です。経営者の想いや社風・従業員雇用の継続といった非財務的な要素も重視しながら、最適な引き継ぎ先の選定から引き継ぎ後の経営安定化まで幅広くサポートします。「会社を残したい」「信頼できる後継者に託したい」といったニーズを持つ経営者に適しています。
M&A支援を活用する3つのメリット
1. 専門家の知見によるリスク軽減
M&Aは企業価値評価・法務・税務・財務など多岐にわたる専門知識が必要です。支援会社を活用することで、デューデリジェンスの精度向上や契約リスクの早期発見が可能になり、取引後に発覚するトラブルを未然に防ぐことができます。
2. 候補先の選定範囲が広がる
自社のネットワークだけでは出会えない売り手・買い手候補にアクセスできる点が、支援会社を活用する大きなメリットです。業種・規模・地域を横断したマッチングにより、条件に合う相手先を効率よく探すことができます。
3. 経営課題を戦略的に解決できる
M&Aは事業承継問題の解決手段であると同時に、新規事業参入・人材・技術・顧客基盤の獲得といった成長戦略としても機能します。支援会社と連携することで、自社の経営目標に沿った最適なスキームを設計しやすくなります。
支援会社を選ぶ際のポイント
1. 仲介・アドバイザリー・承継支援の違いを理解して選ぶ
M&A支援会社は役割によって立場と提供サービスが異なります。双方代理で成約を目指す「仲介」と、依頼者の利益最大化を優先する「アドバイザリー(FA)」では、費用体系やアドバイスの性質が変わります。自社のニーズに合った支援の種類を事前に整理することが重要です。
2. 業種・規模・目的に近い実績があるか
M&Aの成否は業界特性や取引規模への理解度に左右されます。自社と近い業種・規模・目的での支援実績を持つ会社を選ぶことで、候補先の選定精度や交渉対応の質が高まります。
3. 費用体系・手数料の透明性を確認する
M&A支援の費用は着手金・中間報酬・成功報酬など複数の体系があり、会社によって大きく異なります。契約前に費用の内訳・発生タイミング・算定基準を明確に確認し、想定外のコストが生じないよう注意が必要です。
4. 情報管理・守秘義務の体制を確認する
M&Aは企業の財務・人事・取引先情報など、極めて機密性の高い情報を扱います。情報管理の方針・社内体制・守秘義務契約の内容を事前に確認し、情報漏洩リスクを最小化できる会社を選ぶことが不可欠です。
まとめ
本記事では、M&A支援サービスを「M&A仲介・マッチング」「M&Aアドバイザリー・戦略支援」「事業承継支援」の3つに分類し、それぞれの特徴と選び方のポイントを解説しました。
- M&A仲介・マッチング:売り手・買い手双方の間に立ち、成約まで一貫サポートしてほしい企業向け
- M&Aアドバイザリー・戦略支援:バリュエーションや交渉において、自社の利益を優先した専門的助言が必要な企業向け
- 事業承継支援:後継者不在・廃業リスクを抱え、M&Aによる第三者承継を検討している経営者向け
M&Aは一度きりの重大な経営判断です。支援会社の役割・費用・実績・情報管理体制を十分に確認したうえで、自社の目的に合ったパートナーを選ぶことが、取引の成否を左右します。
M&A・事業承継の進め方でお悩みの際は、ぜひCREXコンサルティングにご相談ください。